配偶者ビザから帰化申請
配偶者ビザから帰化をお考えのかたへ
日本人と結婚し、配偶者ビザで生活している方の中には、「このまま日本で安心して暮らしたい」「日本国籍を取得したい」と考え、帰化申請を検討される方も多くいらっしゃいます。
しかし、帰化申請は配偶者ビザの更新とは異なり、住所要件や素行要件、生計要件、そして日本語能力など、さまざまな条件を満たす必要があります。また、申請書類も多く、準備から許可まで長期間を要するため、事前に正しい知識を身につけることが大切です。
このページでは、群馬県・埼玉県で配偶者ビザから帰化申請をお考えの方へ向けて、帰化の条件や手続きの流れ、日本人の配偶者に認められている特例、必要書類、注意点などを解説します。
国籍法7条
帰化申請を行い日本国籍を取得するためには、原則として国籍法5条で定めた要件を満たす必要があります。
しかし、日本人の配偶者など、日本との結びつきが特に強い外国人については、要件が一部緩和される制度があります。これを「簡易帰化」といいます。
日本人の配偶者については、国籍法第7条によりその特例が定められています。
国籍法第7条(日本人の配偶者がする帰化)
日本人の配偶者である外国人は、次のいずれかに該当する場合、国籍法第5条で定める住所要件および能力要件が緩和されます。
・引き続き3年以上日本に住所または居所を有し、現在も日本に住所を有していること ・婚姻から3年以上経過し、かつ、引き続き1年以上日本に住所を有していること
◆緩和されるのは「住所要件」と「能力要件」のみ
国籍法7条によって緩和されるのは、次の2つの要件です。
・住所要件
・能力要件
一方で、次のような要件は日本人の配偶者であっても満たす必要があります。
「生計要件」「素行要件」「国籍要件」「思想要件」「日本語能力」
▼特例が適用されるケース
【在日3年以上で日本人と結婚した場合】
例えば、日本で大学に4年間通い、その後日本企業へ就職して間もなく日本人と結婚した外国人は、婚姻後間もない時期であっても帰化申請が認められる可能性があります。
【婚姻から3年以上経過し、日本に1年以上住んでいる場合】
日本人との婚姻期間が3年以上あり、日本に引き続き1年以上住所がある場合には、日本での居住期間が3年に満たなくても帰化申請が認められる可能性があります。
【実務上の注意点】
国籍法7条の条件を満たしていても、必ず帰化申請が受理・許可されるとは限りません。
帰化の許可は法務大臣の裁量によって判断されるため、日本での生活基盤や定着状況などを総合的に審査した結果、「もう少し日本での生活実績を積んでから申請してください」と案内されることもあります。
また、2026年4月の帰化申請の運用見直し以降は、法務局によって運用に違いが見られます。
従来どおり国籍法7条を基準としている法務局がある一方で、「引き続き10年以上の在留」を原則として案内している法務局もあります。
そのため、日本人の配偶者だから必ず住所要件が緩和されるとは限りません。
帰化申請を検討する際は、申請予定の法務局の運用も踏まえ、自身が簡易帰化の対象となるかを事前に確認することが大切です。
実務上の注意点
日本人と結婚している場合は、国籍法7条により住所要件などが緩和されることを上記で説明しました。
しかし、要件が一部緩和されるだけであり、審査自体が簡単になるわけではありません。
ここでは、配偶者ビザから帰化申請を行う際に特に注意したいポイントをご紹介します。
1. 日本人配偶者の状況も審査される
帰化申請では、申請人本人だけでなく、日本人配偶者についても一定の審査が行われます。夫婦としての生活実態や家計の状況を確認するため、配偶者の納税状況や仕事、生活状況なども確認されます。
①納税状況
日本人配偶者の住民税などの納税状況は重要な審査項目です。
特に住民税を普通徴収で納めている場合は、過去5年間、納期限どおりに納付しているかが確認されます。過去に普通徴収だった期間がある場合は、納付済みであることを証明できる領収証書を事前に確認しておくと安心です。
②事業の状況